【6】3章 悪口は、自分主体で生きていくには必要のないもの②




④挑戦をしなくなる


 一回言い訳をすると、だんだん言い訳をすることに慣れていきます。

 「言い訳をすることに慣れる」ということは「挑戦をしなくなる」ことです。

 挑戦しないことを、他の物事のせいにして自分の判断は正しいと刷り込んでいるのです。

 例えば、「ピアノを習い始めたい」とあなたが思うとします。

 しかし、言い訳することに慣れているとすぐに否定の言葉が頭に浮かびます。

 「でも時間がないし」→時間がないことを言い訳にしている

 「ピアノは買ったら高そうだし」→お金がかかることを言い訳にしている

 「教室を選ばないといけないし」→選ぶ面倒くささを言い訳にしている

 そして、結局諦めてしまいます。

 本当ならば、達成する方法はいくらでもありますよね。

 オンラインでも学ぶことができる、中古などで探せば安く手に入る、ネットで検索すれば情報は手に入る。

 それでも言い訳をすれば挑戦をやめることになり、今までと変わらない悪口、愚痴ばかりの日々を送っていくだけになってしまうのです。

⑤自分の意志が見えなくなる


 言い訳をすることに慣れ、挑戦もしなくなりました。

 そうなると今度は、自分の意志がなくなります。

 つまり、「やりたいことがない、何も思いつかない」という状態です。

 「どうせ自分にはできない」と何度も繰り返し自分に言い聞かせていると、いつしか意欲もなくなります。

 人の思い込みには、凄まじい力があります。

 できないと思っていると、本当にできなくなるのです。

⑥成長しなくなる


 今までの1~5のポイントを通ることによって、他責主義の人間になります。

 他責主義とは、自分の責任ではなく、他人の責任と考えることです。

 例えば、「あの人のせいで、失敗をした」と考えることですね。

 反対の言葉で、自責主義があります。

 自責主義は、他人の責任ではなく、自分が悪いと考えることです。

 そして、自分のどこが悪かったかを振り返ることです。

 一般的には「自責主義でいるべきだ」と自己啓発本にはよく書かれています。

 なぜなら、他責主義でいると、人は成長しなくなるからです。

 失敗したら、他人のせいと決めつけてしまいます。

 自分のどこが悪かったのか、どうすれば失敗せずに済んだのかを振り返ることで、次からは失敗することはなくなります。

 そうして人間は成長していきます。

⑦自己嫌悪に陥る


 悪口を言うことは、「相手を許せない」とも言い換える事ができます。

 相手を許せない自分を許せない、自分は何をやっているのか、と思う瞬間があるでしょう。

 同僚と会社の上司の悪口大会をした帰り道、どんな気持ちになるでしょうか。

 言い訳をして、挑戦することを諦めて、どんな気持ちになるでしょうか。

 自分の心の中には、

 相手を傷つけることで自分の存在を証明する自分。

 自分のやりたいことを否定する自分。

 誰かに自分を認めてもらいたい自分。

 が、存在するようになるでしょう。

 そしていつしか、本当の自分の本心は見えなくなっていきます。

 これでは幸せになることはできません。

 「悪事、身にかえる」ということわざがあります。自分の犯した悪事は、めぐりめぐって戻ってきて自分を苦しめる結果になるという意味です。

 悪口や愚痴も、回り回って必ず自分に返ってきます。

 悪口を言う人、愚痴を言う人、言い訳をする人は沢山いますが、

 みんな、一時的なストレス解消だけをして、自分が成長をする機会を自分でなくしているんです。

 勿体ないですよね。

 自分に自信がない人ほど、悪口や愚痴を言います。

 自分の人生に満足している、自分に自身がある人が悪口や愚痴を言っている人は見ませんよね。

 ここまでの話を簡単にまとめると、

 ・目線を合わせる前に人を嫌いになると自分は損をする

 ・人を嫌いになると、その嫌いな人に振り回されることになる

 ・嫌いになると、悪口を言いたくなる

 ・悪口を言うようになると、自分が不幸になる

 でした。

 長くなってきましたが、あとひと息です。

 ぜひ、もう少しだけ、お付き合いください。